不定期連載のデメリット。


 最近、増えたよね、漫画雑誌の不定期連載。

 パッと思いつくのは何といっても『HUNTER×HUNTER』だけれど、他にも『バガボンド』及び『リアル』とか、『ピアノの森』とか、『ベルセルク』や『3月のライオン』とか、色々ある。

 名目上は毎号掲載でもしばしば載らないという作品もあるし、また、隔号連載というかたちを採っている作品もある。

 あるいは、最近の『ネギま!』を初めとする『マガジン』の諸作品とか、一応は毎号連載だけれど、定期的に休載するというスタイルのものもある。

 もう何年休んでいるのかわからなくなりつつある『ファイブスター物語』みたいな作品は、まあ、例外と考えるにしても。

 「連載漫画は毎週必ず掲載されていてあたりまえのもの」と考えるなら、これは異常事態かもしれない。しかし、それも理由のあることであって、単に漫画家がわがままになっただけだ、とはいえないだろう(『HUNTER×HUNTER』の場合はそうかもしれないが)。

 まず、考えられることは、漫画の絵が緻密になって、時間を取られるようになった、ということである。

 三浦健太郎は、休載をくり返した最近の展開を、それでもなお、いままでいちばん忙しかった、と語っている。

 それも連載を読んでいれば納得できる話であって、最近の『ベルセルク』には、膨大なモブが登場する。あれを一々ひとりで描いていたら、いくら時間があっても足りないだろう。もはや作家の作業量が連載形式が許す限界を超えてしまっているのだ。

 ふつうなら許される範囲で作品を仕上げようとするところなのだろうが、そこで妥協せず、膨大な時間をかけて作品を生み出していくからこそあの圧倒的迫力が生まれるわけで、一概に「漫画家ならとにかく毎号載せるよう努力するべき」とはいえない。

 ただ、やはり、不定期連載にはデメリットがある。いちばん大きいのは、読者が雑誌を購入するとき、その作品が掲載されているか瞬間的に判断できないということである。

 もちろん、表紙や目次で作品名を確認すればわかる。しかし、それは逆にいえば、一々手間をかけなければどの作品が掲載されているかわからないということである。雑誌の品質保証がされていないということなのだ。

 それは、読者の雑誌購入意欲にブレーキをかけると思う。その号に載っているかどうかもわからない漫画を追いかけるよりは、単行本でまとめて読もう、と考える読者が増えてもふしぎではない。

 最近いわれる読者の雑誌離れの一因として、そんなことも挙げられるのではないか。

 しかし、それでもなお、事実として、毎号掲載することは困難なスタイルの漫画は存在する。どうすればいいのか? どうしようもないのかもしれない、と思う。

 結局、よくいわれる通り、雑誌というスタイルに限界が迫りつつあるということなのかもしれない。

 もちろん、それでも少なくともまだしばらくは、漫画雑誌がなくなることはないだろう。ぼくたち読者も、そのあいだは、いささかの不満を抱えながらも、不定期連載に付き合っていくしかないようだ。